そういえば、
英語育児で育った子は、「和訳」「英訳」が苦手です。
英語育児の特徴は、オールイングリッシュで英語を英語のまま理解する事なので、訳すのが苦手になるのはごく当たり前の事なのです。
当たり前だと思っていたので今まで特に意識していなかったのですが、長男が最近英単語を覚えるのに日本語を介すようになり、次男はやたらと「日本語ではどういう意味?」と聞く子なので、「英語育児なのに英語を訳すこと」が増えています。
「和訳」「英訳」が苦手とはどういう事か
簡単な例えで説明してみますと、
「This is an apple」は英語育児で育った子供にとって、あくまでも「This is an apple」で、「これはリンゴです」という日本語とイコールにして覚えるわけではないという事です。
「これはリンゴです」を英語で言うと「This is an apple」になる、といった言葉の結びつきが子供の中にありません。
そのうち子供も「同じような意味」なんだと理解します。その積み重ねで言葉の意味を自然に理解していくわけなのです。
日本語を介さずに英語を学ぶと「日本語ではこういう意味」とか、「この英語を日本語にするとこうなる」ということを全くしません。そして、それが英語育児の醍醐味でもあります。
言葉をそのまま「感覚」で習得していく事は、子供にしかできない特技のように思います。
よく、幼少期の英語教育で日本語を英語に訳すような教え方はもったいない(逆も然り)、と言われます。 英語をそのまま与えていれば、子供は自然に覚えられるからなのだと思います。
ただその場合、「和訳」と「英訳」は苦手になります。
英語を英語のまま覚えていくと、いちいち日本語に訳して覚えていませんから「これは日本語ではどういう意味?」と聞かれてもバッチリ当てはまる単語をすぐに言えません。
大体、「こんな感じの事」という説明になります。
長男が英検3級を受けた時に、問題に書かれている一文を読んで「日本語にするとどうなる?」ときいた事があります。どの程度日本語に置き換えられるのか、興味本意で聞いてみました。
すると、「え〜意味はわかるけど日本語でこれってなんていうかわからない。なんだろ〜、う〜ん、なんかこんな感じ?」とやたら苦労して訳していました。
英単語や英熟語を日本語で学習しないとこうなるのね〜、と納得しました。
「〇〇〇って英語で言ってみて」というのもしどろもどろです。
英語で聞かれれば英語が簡単に出てくるのに、日本語を介すると悩んでしまう、英語脳とはそういうものなのでしょう。
我が家ではすでに英語がお勉強に…
母語と同じように英語の学習が進むと、そのまま英語は英語で覚えていけるので楽らしいです。
しかし、我が家の子供達はそこまで英語を習得せずに、母国語がメインになりましたので、新たな英単語を覚える時に日本語を介す事が増えてきました。
長男はしっかり単語帳を使って勉強までしましたから、完全な「英語育児」とはズレてきてるのかなと思う事があります(英語育児=英語を日本語を介さずに習得させる事、とすればですが)。
次男の場合は幼少の頃から「日本語ではどういう意味?」とよく聞いていたので、すでに日本語を介した英語学習になりつつあります。
そうなると、かなり「お勉強してる感」が増すのですよね〜。
英語を日本語で説明したり訳したりすると、一気にお勉強ムードになります。
しかし、その代わりにと言いますか、長男は「和訳」と「英訳」が出来るようになってきました。
まだまだ苦手ですが、「この英単語は日本語だとこういう意味」と知る事や「この英文はこう訳す」とわかる事で英語の理解度が増したように感じます。
英語は英語で、が理想だと考えてきましたが(できたらそのまま進めたかったのですが)、日本語(母語)を通して意味を理解するのも大切なのかもと思うようになりました。
特に長男ぐらいの年齢だと文法も説明されて理解するようになるので、お勉強形式で学習するのはプラスに働く気がしています。
お勉強ばかりだと嫌がられるのでほどほどにですが(^^;)
これからは学校の授業もテストも「オールイングリッシュ」の時代です。
中学のオールイングリッシュの授業、なかなか大変らしいとの噂を聞きます(汗)
英文を英文のまま理解するのは良いとして、第二言語を習得するのに母国語を介して学ぶ方がわかりやすい場合もあるのかな、と感じるこの頃です。