まったり英語育児雑記帳

2009年生まれの長男と2012年生まれの次男をもつアラフォーママ。ゆる〜い育児と雑記ブログです

小学生が読む芥川龍之介その2 〜『鼻』を英語で読む

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長男が毎朝音読しているNHK「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」についてです。

 

 

今月の日本文学は、芥川龍之介の『鼻』でした。

 

芥川龍之介は以前、『羅生門』が取り上げられました。

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この時は、日本文学は最初に日本語で読むことが大事なのではないかとか、色々と考えましたが、今は全く気にしなくなりました。

 

日本語でも英語でも、何でもたくさん読んで欲しいなと思っています。

  

 

そして、前回の太宰治『走れメロス』を紹介した際に、

ずぼら母(id:education2017)さんから、おすすめの児童向け文学作品集を教えていただきました。

ありがとうございます!

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ずぼら母さんは、とてもずぼらとは思えないマメなお母様です。

二人のお子様たちの学習をサポートされていて、学習情報が豊富なブログをいつも参考にさせていただいております。

 

教えていただいたのは、

「少年少女日本文学館シリーズ」 です。

講談社 (編集)

単行本 – 2009/4/3

こちらのシリーズは、

・むずかしい言葉はていねいに解説され、理解力アップ!
・豊富な図版と資料で興味が拡大
・漢字にはすべてふりがながついており、すらすら読める
・それぞれの巻に第一線の研究者がついている
・現代の有力文筆家たちが、いまの言葉で名作の世界をいきいきと再現
・一度は読んでおきたい名作ぞろい
・おもしろくて、とくするコラム欄
・豊富なカラーさし絵

 

とあるように、小学生でも読みやすい工夫がされています。

 

 

このシリーズの中に「芥川龍之介」もありました。 

芥川 龍之介 (著), 清水 耕蔵 (イラスト)

単行本 – 2009/2/27

表題作に加えて、『羅生門』や『蜘蛛の糸』『杜子春』など全12の短編が収録されています。 

 

どのように分かりやすいかというと、

こんな感じです。

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ふりがなと行間注、さらに図解付きの注釈があります。

 

これは子供にも読みやすそう、

というか私が読むのにも良いかも!と思いました

(* ̄∇ ̄*)

 

 

このシリーズは「世界文学」「古典文学」も出ています。 


21世紀版少年少女世界文学館セット (21世紀版・少年少女世界文学館)

 

 

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21世紀版少年少女古典文学館セット (21世紀版・少年少女古典文学館)

 

それぞれ分かりやすい注釈や解説がついているので、子供でも何となくイメージしながら読み進められると思います。

 

とても良くできたシリーズです。

 

全巻買いは難しいですが、子供の学習に合わせて少しずつ買い足していきたいです。

 

 

不幸を切り抜けた人に敵意を向ける心理

 

そして、芥川龍之介の『鼻』ですが、

こんなお話です。

 

『鼻』の主人公である内供(ないぐ)は顎の下までぶら下がった巨大な鼻がコンプレックス。

ある日、弟子が医者から鼻を短くする方法を教わってきたので試してみることに。すると、内供の鼻が短く縮んで普通サイズになります。

喜ぶ内供ですが、周りからは以前にも増して笑われるようになります。

 

 

長男の音読を聞いていた次男は、

鼻が短くなったのに笑うの!?ひど〜

と素直に反応していました。

 

 

長男は、本に書かれていた「傍観者の利己主義」(原作より) な考えに苦笑いしていました。

 

People often have opposite feelings inside.

If they see someone in trouble, they feel sorry for that person.

But at the same time, if that person succeeds in getting out of the trouble and becomes happy, they feel unsatisfied.

If we say it in an exaggerated way, people might want that person to become sad and in trouble again.

And if that feeling gets bigger, they start to feel that person is their enemy. 

人間は心の奥に正反対の感情を持っている。不幸な人に同情するが、その人がその不幸を切りぬけると物足りなく感じる。誇張して言えば、また不幸になることを願うのだ。消極的な敵意をその人に対して抱くようになる。

 

特に、

 

He had thought people would be happy because he was happy.

But they weren't.

 内供は自分が幸せになれば周りの人も幸せだと思っていた。しかし違っていた。

 

というところで、「えー、、」と割とショックを受けていた様子。

 

こういった人間の嫌な部分というのを、こうやって知っていくのかしら、などと考えてしまいます。

 

しかし、

最後まで読み終わった長男。

内供、良かったね

と!( ̄□ ̄;)!!

 

鼻が元に戻って安堵した様子に、そう思ったようなのですが、

え〜!?良かったの??

 

音読後、次男も交えて『鼻』についての感想を言い合うことになりました。

 

 

「利己主義」と「傍観者の利己主義」

 

長男は結局、

 

「人間の心は嫌な部分もあって、よくわからないものだね」

と納得したようなことを言っていました。

(^▽^;)

 

 

利己主義な話といえば、

『死を招くボタン・ゲーム』を思い出します。「運命のボタン」という題で映画化もされています。

 

お金に困っている夫婦が「ボタンを押すと世界のどこかであなたがたの知らない人が死んで5万ドルが手に入る」と箱を渡される。押すか押さないか、という話です。

 

まさに自分の幸せのために他人が不幸になっても構わない、という自分勝手な考え方。

 

利己主義に比べて、「傍観者の利己主義」ってさらに歪んだ考え方に思えます。

 

『死を招くボタン・ゲーム』にも似たボタンの話ですが、 

「自分が1万円もらえて誰かが100万円もらえるボタン」が目の前にあったら押すか?という質問に、ほとんどの人が押さないと答えるらしいですよ。

人間は、自分の利益よりも誰かがより利益を得ることを嫌うという心理らしいです。

 

こういった自分が関係ない他人の幸せや利益が許せない心理状態

「ルサンチマン症候群」というそうです。

もともとは弱者が抱く強者への嫉妬や妬みを指す「ルサンチマン」からきているようですが、「傍観者の利己主義」に近いものを感じます。

 

人の幸せや成功を妬み、嫉妬するのも心に余裕がないからでしょうか…。

 

  

子供達には、人の幸せを素直に喜べる人になって欲しい、と思った芥川龍之介の『鼻』なのでした。 

 

 

今月(6月)の日本文学は宮沢賢治「雨ニモマケズ」「注文の多い料理店」です。

長男の好きな宮沢賢治、楽しみです。