先日、バイリンガルな教育方針で育ったNHKの山本記者のコラムを読みました。
山本記者のお母様は、英語育児の先駆者的存在だと思われます。
徹底した英語育児で育てられた山本記者が抱えた日本語コンプレックス、英語に対するネガティブな感情…。
当時、周りから理解されずに英語育児を続けたお母様の苦労も窺われます。
バイリンガルに対して親が思うメリットが、必ずしも子供にとって喜ばしい事とは限らないわけで…。
そして、研究熱心なお母様の強烈さはさる事ながら、「高円宮杯全日本中学校英語弁論大会」設立に込められた想いに胸が熱くなりました。
記事の中で、英語は「ギフト」と書かれています。
その言葉に、確かに英語育児は子供への贈り物だなぁ…と感じたのでした。
幼少期までは常に付き添い、小学生になっても本を読む時は一緒、音読に付き合って録音もします。高学年になった長男にはあれこれと教材や学習方法をお膳立てし、常に子供たちが興味がありそうな本をリサーチして買い揃えるわけです。
ある意味、私も相当な教育ママだと自覚しなければと思いますね。
( ̄▽ ̄;)
そんな労力を掛けるのは、子供に「英語」をプレゼントしたいからに他なりません。
山本記者のお母様とは熱量が違えど、我が家の「英語育児」も早11年。
私が英語育児をはじめた頃は、『ディズニー英語システム』などの乳幼児からの英語教育は知られていたものの、「英語育児」とか「英語子育て」とか「おうち英語」といった言葉はそこまで周知されていなかった気がします。
それでも、英語育児に成功した方々が英語育児本を出版されていましたし、ベネッセが英語教材を出したりと、はじめやすい環境にはなっていたと思います。
山本記者のお母様のような方がいらっしゃるお陰で、我が家の英語育児が成り立った面は大きいのです。
私は、英語が苦手な親でも子供は英語ができるようになるのだろうか、と半信半疑な思いを抱え、心折れそうになったこともありました。
日常の忙しさから英語育児を中断した事もあります。
今ではさらに多くの英語育児本が出版されていますし、ネットにも情報がたくさんあります。
先日の英検の受験会場で感じたように、早期から英語をはじめる家庭も増えています。
そんな「英語育児」のメリットとは何なのか。
英語育児をしてきて感じる、私なりのメリットとデメリットを挙げてみました。
英語育児のメリット
英語育児のメリットとは、
一番は、子供が苦労することなく「英語を英語として習得できる」ことではなでしょうか。
日本語を介さずに英語を習得することで、英語を感覚で身につけていくことが出来るようになります。
英語育児っ子は、英検や入試などのテストで「リスニングが得意」と言われていますが、まさに「英語を英語として聞き取って理解しているから」だと思います。
発音もそうです。
ただし、長男はそこまでリスニングが得意でも発音が良くもありませんでした。
それでも根気よく続けて聞けるようになってきたり、発音もしっかりしてきたのは、まさに英語育児の賜物だと思っています。
我が家の英語育児は「多読」と「音読」をメインに続けてきたので、読むのも得意です。
もし英語育児をしてこなかったら、長男はリスニングや発音の面で、次男は読み書きの面で躓いたかもしれません。
そこに苦手意識を持たせずに済んだことは、本当に良かったと思います。
そして、英語が出来ると視野 (世界) が広がります。
情報量が圧倒的に増えたり、第三言語の習得がしやすくなったり。
うちの子供達は、ゲームやスクラッチで英語のできる有り難さを実感して喜んでいますが、今時は子供の日常でも英語が役に立つシーンがあるということなのですよね。
論理的思考にも役立つ?
英語はロジカルシンキングに適した言語だと言われています。
日本語のようなあやふやさがないからです。
だいぶ前ですが、こんな記事を書いていました。
子供たちを見ていて、英語がロジカルシンキングに役立っているかは不明ですが、意見を言う時の明確さは感じるかな…?
少しは英語育児が役立っているのかもしれません。
英語育児のデメリット
デメリット、と言いますか、英語育児での苦労として言えば、
親が大変!
私の場合はこれに尽きます。
σ(^_^;)
私は英語育児をするならば、絶対に親の語りかけは必要だと思っています。
言葉はコミュニケーションの道具として使うものだという、根本部分が大切だと考えているからです。
動画を見せるなどの一方通行ではなく、語りかけができなくても絵本を読み聞かせるなどの「双方向」の関わりは重要だと思います。
英語の保育園やインターの幼稚園でカバーするのもありだと思いますが、何れにしても親の負担は大きく、とても大変です。
小さい頃から買い集めた絵本をはじめとした洋書代も結構掛かります。
高額教材は必要ないと思っていますが、洋書は絶対に必要です。
子供の趣味趣向もありますから、気に入る本を探してあれこれ買い揃えているとかなりの金額になりそう…
( ̄▽ ̄;)
私は洋書集めは趣味として割り切ることにしています。
そして、乳幼児期は特にですが、偏見を持たれやすいこともデメリットかなと…。
今では英語保育園やインター幼稚園の数も増え、英語に対する考え方も変わってきていますが、私が長男に英語育児をはじめた頃は周りからの批判的な意見もありました。
上記の山本記者のコラムにも、お父様は英語育児に理解がなく、
「英語だけできても意味がないんだよ」
と、お母様と対立されたと書かれています。
私ももちろん、英語だけできても意味がないと思っていますし、あくまでも英語はプラスαなスキルだと考えています。
当時、私が周りから言われたのは、
- 日本語がおろそかになる(セミリンガルの心配)
- 親が英語が苦手だと子供は間違った英語を覚える
- 小さいうちから勉強させるなんて (すごい教育ママで子供がかわいそう)
- 小さい子供に動画ばかり見せると考えられない子になる
- どうせ中学で横並び、優秀な子に抜かされる (やっても無駄)
- AIが発達するから英語が出来なくても困らない(やっても無駄)
などです。
今はそんな偏見で絡まれることなど無いと思いますけどね…。
「言葉」は幼児期に自然と習得できるものだとされています。
決して教育として学習させるのではなく、自然に習得するために環境を整えると、子供は言葉を自然に覚えていきます。
『ディズニー英語システム』の公式ページに、言語脳科学者である酒井邦嘉教授の分かりやすいインタビュー記事がありました。
英語育児は「自然習得法」に則った効果であり、英語の早期教育とか英才教育とは別物です。
日本語と英語がごっちゃになってどちらも中途半端になる、という意見も聞きますが、それは環境とやり方次第。
極端な例を気にしていたら何もできません。
子供達が成長した今は、偏見を持たれることも無くなりました。
ただ、子供が英語ができるのは「子供が優秀だからでしょ」、という評価なのがモヤモヤします…。
σ(^_^;)
英語ができる=頭が良い
ではない!!
と声を大にして叫びたくなります。
そんな勘違いをされるのもデメリットかもしれません〜
( ̄▽ ̄;)
あとは、子供にとってデメリットと言って良いかは分かりませんが、
英訳、和訳が苦手なことです。
子供にとって英語は英語、日本語は日本語なので、当たり前なのです。
長男は単語帳を使って英単語を覚えたりしているので、だいぶ訳せるようになりました。
これは必要になったら出来るようになると思っています。
まとめ
私がはじめた頃もまだまだ理解されなかった英語育児ですから、山本記者のお母様は大変な思いで教育方針を貫いてこられたのだろうと思います。
以前よりはだいぶ「英語育児」や「おうち英語」が浸透してきて、理解されるようになった気がしています。
英語育児で子供が「英語」を手に入れるには、親の努力が必要不可欠です。
私のように英語が苦手な場合は、英語が得意な方に比べてさらに大変なのだと思います。
今回、英語育児のメリットとデメリットを挙げてみて、
デメリットを大きく上回るメリットを感じたからこそ、頑張って続けてこれたんだなぁと改めて感じました。
長男は小学生のうちに準1級の合格を目指して、先日英検を受験しました。
今回の受験は力試しの要素が強いので、S-CBTの受験も視野に入れて対策していくことにしています。
そして、我が家の英語育児としては準1級の合格がゴールかな、とも考えています。
あとは自走して、使える英語を習得していってもらいたい。
「高円宮杯全日本中学校英語弁論大会」のような高い目標を持ってくれたら嬉しいですけどね。
(*´罒`*)
英語育児の11年 (受かるタイミングによっては12年?) が、私から長男への「ギフト」になるように、もうしばらくはしっかりサポートを頑張ろうと思ったのでした。