先日、次男の読解力に不安を感じて、読書の働きかけをすることにしました。
今の次男が好きな本といえば、『ざんねんないきもの事典』と『かいけつゾロリ』。
どちらも面白い本ではあるけれど、もう少し物語系に興味を持って欲しい。
そこで、長男が小2〜小3の頃にハマっていた「岡田 淳」の児童書を渡してみました。
「ムンジャクンジュは毛虫じゃない」
毛虫のように見えるけど、ふわふわしてぬいぐるみみたいなムンジャクンジュ。いいにおいがして、ひとなつっこい。伝説の山・クロヤマで良枝が花畑をみつけてから、大騒動が持ちあがっていく15日間を描き、自然とひととの関わりあいを考えさせる。
岡田 淳先生のデビュー作。
この本は、次男が最初に読む本として、長男が選んでくれた1冊です。
これが見事、次男の心を掴む面白さだったようで、
「面白かった〜!他のも読んでみる」
という流れに!
早速、次に読む本をどれにしようか、と長男と一緒に本選びをしています。
特別読書好きではない長男が夢中になり、本を普段読まない次男がハマるほどの「岡田 淳」作品!
人気児童書なだけにご存知の方も多いと思いますが、魅力溢れる岡田 淳作品の中で、我が家のおすすめをご紹介したいと思います。
私も夫もハマっていた「岡田 淳」作品!
岡田 淳(おかだじゅん)
1947年兵庫県に生まれる。神戸大学教育学部美術科を卒業後、38年間小学校の図工教師をつとめる。『放課後の時間割』(1981年日本児童文学者協会新人賞)『雨やどりはすべり台の下で』(1984年産経児童出版文化賞)『学校ウサギをつかまえろ』(1987年日本児童文学者協会賞)など数多くの受賞作を生みだしている。
実は、私も夫も小学生の頃、岡田 淳作品にハマった思い出があります。
長男が最初に岡田 淳作品を読むきっかけになったのも、うちの本棚に『ムンジャクンジュは毛虫じゃない』と『ようこそ、おまけの時間に』、『二分間の冒険』が置いてあったからです。
この3冊は夫が小学生の時に読んで以来、お気に入りとなってずっと手元に置いていたそう。
「ようこそ、おまけの時間に」
授業中、12時のサイレンと同時に賢がはいりこんだ不思議な世界。そこでは、だれもが茨にまかれ、身動きもできなかった……。学校を舞台にくりひろげられる、ファンタジー世界。
「二分間の冒険」
ふしぎな黒猫に誘われて、学校の校庭から、子どもたちだけが住む世界に迷いこんでしまった悟。やがて、悟は仲間とともに、この世界を支配している竜と闘うことになります。〈一番確かなもの〉を探して、子どもたちがくり広げる壮大なドラマ。
私も『ようこそ、おまけの時間に』は子供の頃に読んでいたので、面白かった記憶が蘇って懐かしく感じました。
夫の本棚に並んでいた3冊は、 今では子供の本棚へ移り、
そこに長男が大好きな『選ばなかった冒険』が新たに追加されました。
「選ばなかった冒険」
保健室へいく途中、RPGゲーム「光の石の伝説」の中にワープしたあかりと学。その日から、昼は学校、夜眠りにつくとゲームの世界の主人公として戦う二重生活がはじまった。「光の石」をみつけ、ゲームをクリアしないと抜け出せない!?
長男は『二分間の冒険』と『選ばなかった冒険』が本当に大好きで、何度も読み返していました。
男の子の心を掴むのは、いつの時代も「冒険物」のようです。
そして、そんな長男が選んだ次男へのオススメが、次の3冊です。
「学校ウサギをつかまえろ」
無口な転校生・美佐子が、うっかり逃がしてしまった学校のウサギ。夕暮れの工事現場でくりひろげられる4年生6人の友情物語。
「ふしぎの時間割」
言葉を話す黒ねこと遊ぶみどり。メイコの泣き声で教室がゆれ、魔女が給食を作る。どこかの小学校で毎時間起こるふしぎな物語。
「雨やどりはすべり台の下で」
一郎たちのアパートに越してきたふしぎなおじさん、雨森さん。もしかすると魔法使いかも? だってみんなで集まったら、信じられないような話がどんどん出てくるんだ。心に静かに響く、情感あふれる物語。
中でも『ふしぎの時間割』がイチ押しらしいです。
それを聞いて、次男が「学校の図書室で探して借りてくる!」と言っていました。
長男曰く『二分間の冒険』と『選ばなかった冒険』は次男にはまだ早いとか…^^;
岡田 淳先生の作品は、小学校低学年から面白く読める幅広さも魅力です。
自分達と変わらない等身大の登場人物たち、普段の学校生活の中で不思議な出来事に遭遇するワクワク感!
他に、
「『びりっかすの神様』と『放課後の時間割』も面白いから、3年生になったら読んでみたら?『こそあどの森』も良いよ!」
と言っていました。
「びりっかすの神さま」
転校生の始は、転入したクラスで背中につばさのある男を目撃する。その男はビリの人にだけ見える神さまだった。やがて、子どもたちは競争や勝ち負けについて考えはじめる。一番になるより大切なことを描いた物語。
「放課後の時間割」
学校に住みつき、人間のことばを話す〈学校ネズミ〉。ふとした出会いから、新任の先生と学校ネズミとのふしぎなお話の会が始まります。短編集としても楽しめる、心あたたまる物語。
そして、シリーズ物として全12巻出ている『こそあどの森の物語』。
「こそあどの森の物語」シリーズ
こそあどの森に雪が積もっています。学者のバーバさんは南の島からスキッパーに小包を送りました。ポアポアの実。でも料理法がわかりません。人間嫌いのスキッパーは次の日大決心をしてお料理上手のトマトさんを訪ねました。
長男が選ぶ、次男にオススメの岡田 淳作品まとめ
2年生〜
3年生〜
やはり長男の一番のオススメは『選ばなかった冒険』!
ということで、次男も早く読みたくなった様子。
すっかり物語系の読書から離れてしまった長男も、これを機にまた岡田 淳作品を読み返しています。
岡田 淳先生は、2007年に定年退職するまでずっと小学校の図工の先生をされておられました。
学校が身近であったからこそ、日常の雰囲気そのままに、夢のある素敵なファンタジー作品の数々が生まれたのかなと感じます。
そして、夫も特に読書好きではなかったそうなので、本を普段読まない小学生男子にも「岡田 淳」作品はツボのようです。
普段の生活にファンタジーや冒険の要素を取り入れた、男の子が夢中になる切り口はさすがです。謎解きや推理が盛り込まれた、先が知りたくなる話の展開は、大人が読んでも面白い内容だと思います。
読書好きな子にはもちろん、本をあまり読まない次男タイプの子にも、岡田 淳先生の児童書は本当にオススメです。
これをきっかけに次男が本好きになってくれることを期待しつつ、これから岡田 淳先生の物語を満喫して欲しいと思います。