まったり英語育児雑記帳

2009年生まれの長男と2012年生まれの次男をもつアラフォーです。おうち英語とゆる〜い育児がメインの雑記ブログ。2025年に高校受験する長男のことなども。

小中の英語教育「小学校700語問題」「英語嫌いが増えて成績が二極化」

 

 

2020年に新学習指導要領が導入されてから3年。

小中の英語教育に混乱が起きているようです。

 

AERA 2023年5月15日号に掲載された記事が、Yahoo!ニュースに取り上げられていました。 

dot.asahi.com

dot.asahi.com

 

主に、小中の連携が取れていないことが原因として、

  • 小学校の英語はコミュニケーション重視で読み書きはやらないにもかかわらず、小学校の教科書に出てきた英単語約700語は「既習」となる。
  • 中学校へ進学する前に、英語の基礎的な学習を終えていることが前提。
  • 中学校で習う単語は1200語程度から、1600~1800語程度に増加。(小中合わせて2800〜3000語になる)
  • 会話文を何となく言えても、英文そのものを理解していない。
  • 中学校の授業はオールイングリッシュが基本となっていて、無理がある。
  • 中学のテストの平均点は下がり気味、成績分布は『ふたこぶラクダ』。

などの問題点が挙げられていました。

 

小学校では「楽しく英語でコミュニケーション♪何となく英語が言えればOK!」だったのが、中学校になって急に「小学校でやった事は全て読み書きできて当たり前!単語も分かっていて当然」の状態で授業がはじまってしまい、英語ができる子と苦手な子の二極化になっていると。

 

これは、うちの子供達に聞いた話でも、確かに学校の授業内容はそんな感じのようです。

小学校の英語では、読み書きをほとんどやりません。

英単語を覚えさせたり、文を書かせたりという事はなく、会話が中心の授業内容だそうです。

 

小5の次男は「歌やゲームをやっていることの方が多いかも?」と言っていました。

たまーに小学校でやったテストを持って帰ってきますが、見た限り単語や文をなぞらせるか選択問題で答えさせる、あとは簡単なリスニング問題のようです。

 

これで中学校に行ったら「小学校の内容は既習」として英語がスタートするわけですから、混乱すると思います。

 

実は、

長男が中学生になって、私自身が

「あれ?」

と思ったのですよね。

 

長男が小学校で使っていた『Here We Go!』の教科書を見る限り、小学校までの内容は英検5級から4級相当だと思います。

小学校で文法は教えないので、文の組み立てを理解していない状態のまま中学生になります。

 

私は当時、

「中学校で文法はやるのだろう」

と考えていたのです。

リスニングとスピーキングがメインで文法は減っていると聞いてはいたのですが、全くやらないことはないだろうと思っていました。

 

しかし、長男に聞いても中学校で文法を習っている様子が感じられず、不安になっていました。

上記のYahoo!ニュースの記事にも、

東京書籍の英語教科書「NEW HORIZON」の「Unit 1」の内容を見ると「be動詞(am、are)とその疑問文、一般動詞とその疑問文、canとその疑問文・否定文」、「Unit 2」は「isの疑問文・否定文、what・who・howの疑問文」となっている。かなりのハイペースだ。

とありますが、まさにハイペースで英語が進むのに、

文法はほぼ習わないらしく…。

 

記事を読む限りだと、中学校で教える内容が増加したものの授業時間数は変わらずな状態で、文法までしっかり教えている時間がないのかもしれない、と思います。

長男に授業内容を聞いても、

「文法はほとんどやってないと思う。リスニングが多い」

とのことで、中学校でも文法をあまり教えないのはまさに予想外でした(−_−;)

 

記事の中では、

オールイングリッシュで文法を教えるのは本当に難しい。

とありますが、これについては長男が通っている公立中学ではオールイングリッシュの授業をしていないそうで、この点は当てはまらないようです。

 

オールイングリッシュは理想であって絶対ではないようですし、中学生にオールイングリッシュは無理がありすぎますから妥当な対応だと思います。

 

ただ、小中学校の授業内容を聞いて、家庭学習に求められている部分が大きすぎる!と思いますね。

 

新しい学習要項になったのは2020年とはいえ、実際には2018年から新学習指導要領への移行処置が取られていました。今の小学校で使われている教科書は、当時(2018年から2019年) 使っていた『We can!』という教材を元にして作られているそうです。

それまでも小学5、6年生は『Hi, friends!』という教材を使った「外国語活動」という時間がありました。

その「外国語活動」が2018年からは小学3、4年生に移ったわけですね。

 

ただ、そういった小学校での英語の時間は、あくまでも「英語に楽しく触れる」時間で、成績や評価が付かないものでした。

それが2020年からは、小学5年生から必修科目となり評価が付くことになった、というのが大きな違いなのですよね。

 

それなのに、小学校では「英語は楽しく」を変わらず行っている。

中学生になって困るのは子供たちなので、小学校のうちに中学英語に繋げる英語力を身に付けて欲しいのですが、小学校の英語ってそもそも時間数が多くない。

しかも、英語の他にプログラミングの学習も追加されて、小学校の先生への負担も大きくなっています。先生に対してどこまで求めるのか、難しいところだと思います。

 

とはいえ、中学生の成績分布が『ふたこぶラクダ』で成績二極化になっているということは、「家庭で英語をやらせてるかどうかの差」なのだと思います。

長男の周りでも、中学入学時に英検5級、4級の子はわりといる印象でした。

次男に至っては、すでに4級、3級を取得している子がちらほら。

英検の受験会場でも、英検3級までは小学生が多い印象でしたし、小学生のうちに英検をある程度取得するのが一般的になりそうです。

 

 

日本一の英語力「さいたま市」と「福井県」の英語教育

 

そんな中、独自の英語教育を推進し、成功を収めている自治体もあります。 

 

中学生の英語力が日本一と言われている、

「さいたま市」と「福井県」です。

 

さいたま市では、小学1年生から中学3年生までの9年間を一貫した英語教育のカリキュラムのもとで指導しているとのこと。

独自の教材やプリントが多く、小学校から英語教育が徹底している模様。

www.city.saitama.jp

 

一方の福井県は、英語担当教員の英語力も全国一位なのだとか。

さらに、英語教師の研究会が行われていて、良い事例などを情報共有しているそうです。

20年以上前から、授業はすべて英語で行う方針で取り組んでいるというのも凄いです。

 

そして、双方に共通しているのは英語教育の指導が徹底されており、授業レベルが一定以上に保たれている点だと思います。

 

英語教育に力を入れている地域かどうかで、子供の学力に差が出るというのはやるせないですね。

 

 

やっぱりフォニックスは取り入れて欲しい

 

私としては、せっかく小学校から英語がはじまるならば、フォニックスをやってくれれば良いのに!と強く願います。

私立の小学校ではフォニックスを取り入れているところが増えてきているとか。

公立でも、フォニックスを教えている学校があります。私立はともかく、公立小学校で英語教育の格差があるというのは見逃せません。

 

ここは是非、小学校の学習指導要領にフォニックスを加えて欲しいと、切に願います。

 

で、

家庭でも取り組める、小学生に良さそうなフォニックス教材を見つけました。

最新版 書いて覚える楽しいフォニック

齋藤留美子 (著), 斉藤了 (著),   (監修)

日本語を介したフォニックス本として、まさに小学生にぴったりな内容だと思います。

フォニックス学習には絶対に必要な音声CDが付いていて、アルファベット26文字の音から入るのが良いです。

我が子が小学生から英語をはじめたとしたら、こちらのワークブックをやらせたと思います。

欲を言えば、CDではなくてQRコードとかにしてくれたら、さらに使いやすいと思います。

 

我が家の子供たちは英語育児をしていましたし、英語は日本語を介さず学ばせたかったので、ネイティブの教材を使いました。

アメリカでフォニックスといえばコレ!という「Leap Frog」のDVD3本セットです。

 

その後は、フォニックスのワークブックをさせました。

こちらは音声などありません。音声が特に必要ないという方には、コスパが良くてオススメです。

 

 

英単語700語

 

そして、小学校で既習とされる英単語について。

約700語ってかなりの数です。

読み書きを教えられていない子供達にとって、いきなり中学校に入って既習とされていたら酷というものです。

えいご研さんのウェブサイトに、この約700語の英単語リストがまとまっていました。

eigo-lab.com

ページの下の方には小中で習う英単語リストのPDEがあります。

とても分かりやすかったので、リンクを貼らせていただきました。

 

この、えいご研さんの単語リストや、子供たちの小学校の英語教科書を見る限り、中学に入る前に英検5級か、できれば4級程度の英語力が必要な気がします。

小学校低学年でアルファベットとフォニックスの学習をやってくれれば、英語の読み書きに苦手意識がなくなり、英単語も覚えやすくなると思うのですけどね。

 

 

まとめ

 

記事を読んだ感想としては、文科相は英語教育の理想を追ったのだろうなと…。

そのために現場は大混乱、とばっちりは全て子供たち、家庭での英語学習必須の状態、ということのようです。

 

現状として、

  • 小中の連携は絶対必要!
  • 小学校でコミュニケーション重視の英語教育では時間が足りなすぎる
  • 中学校でも文法はあまりやらずリスニング重視という状況に備える必要がある
  • 家庭学習は必須

というのを感じました。

 

私の考えた解決策(というか理想論)は、

  • フォニックスを学習指導要領に入れる(書いて覚える楽しいフォニックを副教材として採用)
  • 単語700語は宿題でもなんでも良いから覚えさせる(その為にフォニックスは必須)
  • 文法は小学校高学年から入れるべき(中学校でも文法は教えて欲しい)
  • さいたま市のように、小中9年間を通したカリキュラムを是非!

といった所でしょうか。

 

何より、小学校の英語がコミュニケーション重視というよりも、歌やゲームが主になっていてほとんど身になっていないのが問題な気がします。

 

小学校で指導しきれない部分を家庭で補うとなると、英語塾の需要が高まるでしょうね。

なんだか水泳みたいですね。

 

家庭で英語に取り組むのは、何よりも根気が要りますから、英語塾に頼るのは大いにありだと思います。

その場合、

  • フォニックスを取り入れているか
  • 英検5級、4級に満点合格できる英語力を身につけられるか

が塾を選ぶポイントになりそうです。

今の時代、中学校入学までに英検5級を満点合格、ぐらいの英語力がないと、中学からの英語教育についていけないかもしれません。

 

 

www.pandamama-eigoikuji.xyz